RECRUIT

Text:光田 さやか
Photo:小林 翔

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上下隔たりなく話し合い、物事を成就させる場。第4回「KATARUVA」レポート

社員が複数の社内課題について語り合う合宿「KATARUVA」。第4回目の合宿が8月29日、30日の2日間にわたり岐阜県高山市で行われました。
この合宿で大切にしているのは、役職や部署の隔たりなく意見を交わし合うことで「どうしたらASNOVAが良くなるか」「ASNOVAの目指す新しい未来の姿」について心を通わせること。

ときに和やかに、ときに頭を悩ませながらも、闊達に意見を交換し合う皆さんの様子をレポートします。

【実施期間】2023年8月29日(火)~30日(水)
【開催場所】岐阜県高山市
【1日目】
テーマ1:営業部・機材管理部における「管理職に足りないもの」とは?
テーマ2:新PRサービスの活用について
【2日目】
テーマ3:新規顧客獲得数400社を目指して

Text:光田 さやか
Photo:小林 翔

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PROIFILE

意見交換の場を有意義にする「十七条憲法」の教え

「KATARUVA」では、大切にしていることが2つあります。
1つは、『合宿』として開催すること。オンラインや本社に集まっての会議ではなく、普段の業務から離れ、非日常の空間で、対面で行うことにより価値が生まれると考えているからです。
そしてもう1つは、聖徳太子の「十七条憲法」の教えに則ること。
十七条憲法によれば、「上下の隔たりなく、互いに心を通わせることで、物事が成就する」とあります。「KATARUVA」でも、年齢やキャリア、役職に関係なく、各々の価値観を尊重することが、この合宿を有意義にするという思いが込められています。
 
今回は、各部署から10名の社員が参加しました。
議題に入る前に、全員がこの合宿の目的やゴールについて改めて理解を深めました。

1日目テーマ①:営業部・機材管理部における「管理職に足りないもの」とは?

1つ目のテーマは、ASNOVAの「管理職」の役割について考えるものでした。
営業部と機材管理部のそれぞれで、管理職の役割である①業務全体の管理 ②部下の管理 ③チームビルディング ④パーパス や事業戦略の浸透 について課題を抽出。
まずはその課題について、チームごとに「センター長やエリア長に求められるもの・スキル」を黄色い付箋で書き出していきました。
「ビジネス文章力」「指導力」「リーダーシップ」など、さまざまな単語が並びます。
営業部だけに通じる単語もあれば、営業部・機材管理部どちらにも当てはまる単語もありました。
アウトプットした意見をチーム内で共有したあとは、青色の付箋で「どうしたらそれが得られるか?」について意見を出し合いました。
他の人が書いた付箋でも、思いついたものからどんどん貼っていきます。
「読書」や「外見を良くする」「清潔感を得る」「パーパスを復唱する」など、楽しみながら自由なアウトプットを出していきました。
 
最後に、「青色の付箋で出したアイデアはどんな研修で得られるのか?」を赤色の付箋で考え、考えをまとめたら、各チームの発表へ移ります。
Aチーム:知識や学び直しを実現することで、いろいろなアイデアやスキルを学べる「企業内大学」の実現
Bチーム:部下との良質なコミュニケーションや好奇心の向上に着目し、キャンプや合宿の推奨
Cチーム:マナーやホスピタリティを学ぶために、テーマパーク研修
 
上記のように、それぞれ個性的なアイデアが創出されました。
楽しく話し合うだけでなく、しっかりと目標にピントを合わせた戦略を練ることができました。

1日目テーマ②:新PRサービスの活用について

2つ目のテーマは、経営企画室による広報活動についての課題でした。
ASNOVAにおける広報活動の意味や、発信先、発信方法など、基本的な情報をインプットしたあと、「ASNOVAの取り組みや社内制度はどのようにしたらメディアに掲載されるか?」というテーマについて、3チームに分かれて議論を交わしました。
ここで重要なのは、やみくもに発信するのではなく「メディアが求めるもの・こと」を発信すること。
欲しい情報に対してこちらからダイレクトに提供することが大切です。
 
今回、各チームが取り組んだのはこちらの議題。
 
|メディアが求めている企業情報
Aチーム:自社の戦略について紹介可能なBtoB企業
Bチーム:自社独自の働き方に関する制度を導入している企業
Cチーム:ユニークな社内制度・福利厚生について取材可能な企業
 
各テーマに適した自社の取り組みや業務内容、制度について振り返ってみますが……皆さん少々苦戦している様子。
「自社のことを客観視するのが難しい」「メディアが好きそうなキャッチーな話題が見当たらない」「ASNOVA独自の制度なのか、他社にもある制度なのかがわからず、独自性に自信が持てない」などの声が各チームから聞こえてきます。  
 
次は付箋に書き出したことと、メディアの求めるテーマを結びつけていきます。
必要な要項としては、以下の内容。
 
・こういうテーマに対し、自社にはこういう強みがある
・その取り組みをすることで、社会に対してこんな実績(効果)があった
・その裏付けとなる自社PR
・今後の展望や目標
 
これらの要素を「ストーリー」にして関連づけていきます。
所要時間を少しオーバーしながらも、難しい課題に対して3チームのアイデアが出揃いました。
 
Aチーム:自社の強みを4つに分けて紹介し、その1つ「ASNOVAが行うビジネスの社会性」が特にアピールできそうだと思った
Bチーム:社会課題の中の「転職やキャリア形成」という部分において、自社の働き方を結びつけてアピールしたい
Cチーム:メディアが求める「ホワイト企業の働き方」という点において、ASNOVAのパーパスに関連したさまざまな取り組みを紹介できそうだと思った  
自社の強みを俯瞰することはなかなか難しいですが、学びを深めていくなかで他社にはない自社独自の制度や取組み等、新たな発見もあったようです。
メディアの求めるものを捉えてそれに向かってネタを提供できるよう、アイデアをストックしておくことが大切ですね。
 
初日の研修はここで一旦終了。老舗料亭の食事に舌鼓を打ちながら、夜の高山を満喫します。
皆さん、第1日目お疲れ様でした!

2日目テーマ③:新規顧客獲得数400社を目指して

2日目の会場となったのは、こちら。
伝統文化に親しみ、学ぶことができる「高山市文化伝承館」です。
縁側に面した大きな開口部からは、夏の終わりの涼しい風が柔らかく吹き込んできます。
そんな快適な和の空間で取り組む最後のテーマは、営業部の「新規顧客を400社獲得するためには?」というものでした。
現在、お問い合わせやご紹介などで、新規のお客様は年間約200社。
より多くのお客様に知っていただくためにはどのような宣伝をしたらいいか、という課題について考えました。
現在はDMやノベルティの配布、web広告などで宣伝をしているASNOVA。ここからどのようなアイデアが生まれるのでしょうか?
 
このテーマは、次のような流れで考えていきました。
 
①「宣伝」について定説を考える(当たり前のこと、当然のこと、現状)
②「①」について逆説を考える(もし〜だったら?、〜ではない●●があったら?など、定説を逆手に捉えた内容)
③「②」を実践するためのアイデアを出す
①の定説では、「有名人を使う」「対象がある」「イメージが大事」などのワードのほか「費用がかかる」「くどい、うるさい」「情報の偏り」「一方的」など、ネガティブなワードも多く抽出されました。
発信側の思いと受信側の思いに分けて考えているチームもありました。
 
②の逆説では、一見すると現実的でないようなワードが次々と。「面白くなってきた!」「実現できるかどうかはさておき、まずは出してみる」と、1つの定説に対して複数の逆説が出されたのも印象的でした。
 
③のアイデア出しでは、チームの個性が光るものをたくさん聞くことができました。
Aチーム:芸能人を使ってインパクトを出す。予告なしに、ゲリラ的に看板を出す。足場組み立て選手権を実施する。足場の組み立て現場を流すだけの動画を作る。
Bチーム:親しみやすい歌(ASNOVAテーマソング)を作曲する。エリア拠点がある強みを活かし、エリアCMを打ち出す。ドラマ風CMや映画予告CMなどで露出していく。
Cチーム:あえてターゲットを作らない戦略で伝える気のない宣伝を行う。センターが主体となって地域交流の場を設ける。
 
上記のアイデアは、「KATARUVA」だからこそ出た案。ヒントの1つとして、いろいろな人を巻き込んで実施していくのも楽しそうですね。
 
最後に、上田社長から合宿を振り返っての感想をいただきました。
「初日に共有した『十七条憲法』のように、みんなで話し合いをすれば何事も成就するのだということを、私自身も身をもって体験できました。
今後はKATARUVAの機会を待たずに、自分たちで自由に集まって開催してもらうのもいいと思います。センターごとでこういった会を開くのもいいですね。KATARUVAに参加したことがない人にもKATARUVAを広めてほしいですし、ここでのアイデアをアイデアに留めず、1つでも多く実行できることを期待しています」
 
学びと発見がたっぷりと詰まった、第4回「KATARUVA」。
次回はどのような気づきがあるのか、今から楽しみです。

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