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Text:佐藤 唯

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上田 桂司
株式会社ASNOVA 代表取締役社長。2013年12月日本レンテクト株式会社を設立。2019年12月に商号を株式会社ASNOVAに変更。くさび式足場のレンタル需要に応えるため、徹底した機材の管理基盤を作り上げた。会社設立時から目指していた上場は2022年4月に達成し、今後も事業の拡大を狙う。
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2022年は名証に上場、海外進出!「兎は跳ねる」とされる2023年に代表上田が目指すこととは

2013年より足場レンタルを全国へ展開しているASNOVA。2022年4月1日にASNOVAが目指す存在意義を明文化したパーパスを策定。同月21日に名古屋証券取引所ネクスト市場へ上場。同年10月に足場レンタルの海外進出を果たした。そんなASNOVAの代表取締役社長 上田に、経営企画室の佐藤が2022年の振り返りと2023年の抱負について聞いてみた。

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上田 桂司
株式会社ASNOVA 代表取締役社長。2013年12月日本レンテクト株式会社を設立。2019年12月に商号を株式会社ASNOVAに変更。くさび式足場のレンタル需要に応えるため、徹底した機材の管理基盤を作り上げた。会社設立時から目指していた上場は2022年4月に達成し、今後も事業の拡大を狙う。

「2022年のASNOVAはスタート地点に立っただけで、ゴールではない」

10年かかったベトナムへの進出

佐藤:2022年は4月にパーパス策定と名古屋証券取引所に上場、10月にベトナムに足場レンタル事業の進出、新規事業「ASNOVA STATION」サービス開始と、ASNOVA自体が大きく成長した1年でした。2022年は会社全体がどのような1年であったか教えてください。
 
上田:上場も含め色々なことがスタートした1年だったと思います。名古屋証券取引所に上場しましたが、上場がゴールではないのでこの年の初心を忘れず、今後も成長していきたいと思っています。
 
佐藤:確かに沢山のことがスタートした1年でしたね(笑)
それをふまえて2022年を表す漢字1文字を教えて下さい。
上田:『初』です。パーパス策定や上場、海外進出パートナーを通じたレンタル事業「ASNOVA STATION」サービス開始は始めてだったので、2022年は『初』がピッタリ合います。
 
佐藤:社長ご自身の2022年1年間はいかがでしたか?
 
上田:大きなトピックがいくつもあったので特別な年でしたが、毎年いろんなトピックがあるのでいつもその年を特別に感じてますね。特に、ベトナムに関しては2017年からテストマーケティングを開始しましたが、初めて現地にプレゼンをしに行ったのは2014年とかだったので、現地法人設立までに10年くらいかかりました。
 
 ベトナムで足場レンタルをしようと考えて、最初につたない英語でメールを送って返信が来てベトナムへ行ったんですよ。
 
佐藤:社長ご自身で行かれたんですか?
 
上田:そうですね。それが10年前くらいで、現地の人に色々話を聞いて、ASNOVAの代わりに足場レンタルをしてくれるパートナー(業者)を見つけたんです。だから振り返ってみるとかなり時間がかかってますね。
でも海外進出するのは淡々としていたかもしれないです。現地法人設立までに10年かかっているとはいえ、現地でプレゼンして、数年で材料をベトナムに送りテストマーケティングをしたので(笑)
テストマーケティングの時には足場機材500トンを一気に送りましたからね。
 
佐藤:10年前はアメリカや中国は建設需要が大きく、進出する企業も多かったと思います。その中でベトナムを選んだことにびっくりしました。10年前のベトナムはどのような状況だったのでしょうか。
 
上田:今はASEANの中でベトナムはかなり活況ですが、当時はあまり活況に感じなかったんですよ。だから10年前にベトナムに進出しようとすることは珍しかったと思います。

5年前から目指していた上場はまだスタート地点

佐藤:2022年1番のトピックはやはり上場ですね。約5年前から準備をしていたと伺っています。
 
上田:そうですね。準備し始めたのは5年位前で、当時は東証の新興市場を目指していました。実際に名証ネクスト市場へ上場しましたが、ステップアップもしっかりしていきたいのでこれからが大変だと思っています。今は名証単独上場なので、ネット証券の取り扱いも少ないです。ステップアップし、これができれば出来高も多くなると考えると、2022年は本当に良い練習になりました。
佐藤:去年は月に多いときで4回〜5回の会社説明会に参加しました。全ての説明会で社長に説明して貰ったのですが、人前で話すのは得意な方ですか?
 
上田:嫌いじゃないですが、得意ではないです(笑)
でもステップアップのために色んな事を経験しないといけないと思っているのでいい機会です。5年前から準備して、スタート地点に立ったばかりでこれからが走り出していく時だと思っているので、是非ASNOVAに期待してほしいです!

スピード感をもって取り組む

佐藤:同年4月にASNOVAの存在意義を表すパーパスを策定しました。パーパスを体現する7つのバリューズの中で大切にしたものはどれですか?
上田:『決めるスピードと動くスピードで前へ出よう。』です。行動すれば全部結果がでるので、考えすぎると良くないなと思う時があります。直感がすごく大事だと思っていて。京セラ創設者の稲盛和夫氏の「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」という言葉があります。楽観、悲観、楽観。これがすごく大事ですね。
 
そして運もすごく大事。自分って運が良いよなって思う人は信じた方が良いですね。うまくいくだろうみたいな。やり始めたら慎重になるけど、そうじゃないと先に進まないので自分を信じ続けるというのも大事ですね。そういった意味でもスピード感をもって行動するのは凄く大事だなと感じます。
 
ベトナムも10年かかっていると本当に遅いと思います。時代も変わっていくから事業も何でもやれるときにやらないと。

時代に合った価値を提供

佐藤:2023年はどのような1年にしたいでしょうか。
 
上田:うわぁ、難しいですね。正直言って2022年と比べても2023年の方が刺激的な1年になると思っています。今年はより変化が激しくて、より挑戦していく、、、漢字一言で表すと「挑」ですね。
 
上場2年目は、気持ちとしては僕の中では完全に新世紀です。今年ようやくスタートラインに立てるかなという感じで、ようやくやりたいことをやり始められます。私はいつも1、2年先の計画を立て、これやるあれやる等を考えています。そう考えると去年よりも今年の方が激しいと思います。
 
新規事業や既存事業、IRと色んな事を計画しています。せわしない会社です・・・(笑)
 
佐藤:当社に興味を持ってもらえる機会が沢山あるので、広報・IRとしてもやりがいのある1年となりそうですね。社長が想い描く『明日の場』を教えてください。
上田:社名の由来でもある社会に明日の場を創りだしていくような会社にしたいです。新しい価値を社会に提供し続けないといけないと思っています。既存事業そのものに正解がないため、これから活躍していく若い人は特に大変だと思っています。
 
現在売れそうなモノの目星がつきやすい時代ですが、そうじゃない世の中が間違いなくやってくるので、数年単位で主要事業が変わる世の中が来るんじゃないかと思っています。だから、新しい価値を今の時代から常に提供する必要があるため、色んな事に挑戦しています。
 
某大手化粧品会社は、日本では化粧品会社ですけど、国によっては医療会社と思っている方もいます。企業も柔軟に変化している。その国で、その地域で供給しているものが違うんです。
 
だから、自分磨きをしていかないと勝ち残っていけない時代になっていくと思っています。

決断を早くして、小さい失敗を経験する方がいい

佐藤:様々なことが変化している時代でベトナムへの現地法人設立は大きなご決断ではなかったでしょうか。
 
上田:10年前の決断としては、早くて良かったと思っています。ですが、プレゼンに行ってから10年が経過しているので、10年間で色んな知恵がついて決断に躊躇してしまうんです。後3年位早くやっていれば、今頃は全然違っていたと思いますね。
佐藤:そう考えるとやはりスピード感をもって行動することは大事ですね。
 
上田:なんでもちょっと思い切ってやるくらいがちょうどいいですよ。迷っていたら遅れます。
 
佐藤:スピード感をもって決めていこうとした時に、失敗したことはないんですか?
 
上田:もちろん沢山ありますよ。だから、早く失敗した方が良いんです。じっくり考えて失敗する方が怖いです(笑)これから決断や判断をしていく上で何かしらの判断基準が必要となります。大きな失敗を極力少なくし、早めに小さい失敗をしておけばそれが経験となるので次の経験に活かせます。
 
判断基準を多く持ち、決断を早くしないと大きな仕事を任されたときに大きな失敗をしてしまう可能性が高まるんですよ。早めに恥をかいたりしておいた方が絶対に良いです。人に一番脂がのるのは30半ば〜40半ばだと思っています。だからそれまで会社を利用して沢山経験して失敗してもらって構わないです。沢山の経験を積んだうえで良い事業が出来上がり、新たな価値を創造し、提供していける会社を一緒に創りあげていきましょう。

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