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Text:光田 さやか
Photo:小林 翔

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PROIFILE

木村 友美
ASNOVA 広報・IR部 部長。2026年2月入社。広報・IRを担当し、株主や投資家をはじめとするステークホルダーとのコミュニケーション強化に取り組む。企業の想いや成長ストーリーを伝える情報発信を推進している。
山本 泰浩
株式会社エンクル 代表取締役社長。「社会に想いを流通させる」というコーポレートミッションの実現に向け、自社サービス「monotomoi」を中心とした事業を展開。
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「モノとその向こうの人を、大切に」。ASNOVAとエンクルが語る、株主優待に込めた思い

「ASNOVAらしさとは何だろう。」
株主優待の見直しを進める中で、私たちは改めてその問いと向き合いました。
その過程で出会ったのがつくり手の想いやストーリーを届けるwebサービス「monotomoi」を運営する株式会社エンクルです。新たなパートナーとの対話を通じて見えてきた「ASNOVAらしさ」とは。今回の取り組みの背景や、両社が大切にしている価値観について伺いました。

Text:光田 さやか
Photo:小林 翔

PROFILE

木村 友美
ASNOVA 広報・IR部 部長。2026年2月入社。広報・IRを担当し、株主や投資家をはじめとするステークホルダーとのコミュニケーション強化に取り組む。企業の想いや成長ストーリーを伝える情報発信を推進している。
山本 泰浩
株式会社エンクル 代表取締役社長。「社会に想いを流通させる」というコーポレートミッションの実現に向け、自社サービス「monotomoi」を中心とした事業を展開。

改めて考えた「ASNOVAらしさ」とは。新たなパートナーとの間で見えてきたこと

Q.ASNOVAのレンタル事業において、大切にしている考え方を教えてください。

木村:私たちのレンタル事業の根幹にあるのは、「モノを大切に育む」という考え方です。1つの現場で役目を果たした足場は、私たちのところに帰ってきます。それをお客様には見えないところで、現場の仲間たちが1本1本丁寧に検収・修復して、新しい力を吹き込んで、またお客様のところに送り出しています。その繰り返しがレンタル事業の本質です。

室町時代から続く日本古来の「金継ぎ」の精神も、私たちの考えに深く通ずるものだと考えています。金継ぎとは、割れた器を捨てるのではなく、手をかけて継ぎ直して使う昔ながらの技術ですが、金継ぎされた器はむしろ前よりも味わい深く、強いものになります。モノを大切に価値を育て、次へつないでいくことこそが、私たちの仕事だと感じています。

株式会社ASNOVA 広報・IR部 部長 木村 友美

Q.今回の株主優待の見直しの経緯と、想いを聞かせてください

木村:これまでも株主還元のひとつとして、優待制度を導入していたのですが、「よくある株主優待」という感覚がありました。そこで「ASNOVAがやる株主優待」の意味を改めて考えてみたんです。

その結果たどり着いたのが「ASNOVAらしさを届けること」でした。ただモノをお渡しするだけでなく、私たちの「モノを育んで価値をつないでいくという思い」や、社会との向き合い方、そんな想いを株主様に届けたいと考えました。

株主の皆さまは、私たちにとって、数字の上のご支援者ではなく、ASNOVAの歩みをともに歩んでくださる大切なパートナーです。

決算の数字やIR資料だけでは、私たちが日々どんな想いをもって、事業に向き合っているのかまでは、なかなかお伝えしきれません。でも、年に一度お手元に届く優待には、会社の「人柄」のようなものが表れると思うんです。

私たちは、モノやお金だけでなく、想いや喜びが人から人へと巡っていく未来を描きたい。そして、株主優待もその巡りの一つでありたい。「この会社は、こういうことを大切にしているんだな」と、モノを通じて体温を感じていただけたら、それは何よりのコミュニケーションになる。この新しい株主優待は、私たちから株主の皆さまへの、感謝と想いを込めたお手紙のような存在になりたいと考えています。

Q.エンクルのサービスは、どのような背景から生まれたのですか?

山本:きっかけはコロナ禍です。緊急事態宣言の時、人と人が物理的に会えなくなってしまいました。その中で、会えなくても人と人の想いが行き交う社会をつくりたい、という思いを持ったことがサービスの起点になります。

もう一つ、きっかけになったエピソードがあります。友人に出産祝いを贈ろうとスタイを選んでいた時に、「贈り物って、モノを渡すだけでいいのか?」とふと思ったんです。せっかく何かを伝えられる機会なのに、ただ商品を渡して終わってしまっている。そのもったいなさを感じたことが、サービスの着想になりました。それから私たちは「贈り物は、想いを伝える機会」という提起を社会に向けて発信しています。

今回ASNOVAさんで株主優待としてご活用いただくことになったのですが、弊社の考えを企業さまと投資家さまの間に応用したものだと考えています。個人と個人の間で行われてきた「想いの流通」を、企業さまと投資家さまの間でも実現できると思っています。

株式会社エンクル 代表取締役 山本 泰浩氏

モノの向こうにいる「人」を見る。2社が共鳴する「循環する社会」

Q.エンクルが扱う商品は、どのように選ばれているのですか?

山本:想いやこだわりに原体験があり、それがモノづくりに現れているかどうかを一番大切にしています。つくり手さんへインタビューを行ったあと、実際にモノづくりの現場へ足を運んでインタビューを行い、その想いが製造工程の中に一貫して落とし込まれているかをしっかりと目で見て確認します。それを経て、はじめてご紹介できると判断しています。結果的には、現状100社にインタビューしたら、40社くらいはお断りするくらいの基準です。

大量生産品との一番の違いは「個体差があること」です。天然素材を使っていたり、つくり手さんが手作業で一点一点作っているので、同じ商品でも色目や木目が違うんです。また、つくり手さんの想いが宿った商品は、手にするたびに、それをつくった人のことを思い出すことができます。普段より大切に扱ったり、手にとって眺めたり……。機能以上の「意味」を持つことが、私たちが扱う商品の本質だと思っています。

Q.お互いの共通点や、シンパシーを感じる部分はどこですか?

木村:エンクルさんは「モノの向こう側にいる人を見ている会社」だと感じました。私たちも、足場レンタルを通じて、現場の職人さんや、建物を建てる人たちという「人」の価値を大切にしてきた背景があります。事業の領域は違っても、モノに心を込める姿勢、関わる人へのリスペクトの点で一致していると感じています。

金継ぎの話にも通じるんですが、金継ぎは、ただその器が美しいというだけではなく、そこに「捨てずに直そうとする人の思い」が宿っているから、美しいのだと思います。モノを大切にすることはつまり、その向こうにいる「人」を大切にすることにも通じるのだと、エンクルさんとお話しする中で改めて感じました。

山本:ASNOVAさんのホームページを見た時、建設業らしくないと感じたんです。外側だけを取り繕うのではなく、意味があると思うことに挑戦していける会社だと思いました。その想いが真剣だから、言葉に熱量があるのだと思います。「モノの向こうにいる人を見ている」という姿勢は、私たちの「つくり手さんと向き合う姿勢」と共通していますし、そこに強くリスペクトを感じています。

Q.今後、2社の関係の中でどのような価値が生まれることを期待していますか?

山本:私たちがこの出会いを通じてやりたいことは、「企業さまと投資家さまの想いが流通する未来をつくること」です。想いを持って挑戦する企業さまと、その挑戦を心の底から応援したい投資家さまをつなぐ役割を果たしたいです。株主優待というのは、その実現に向けた一つの手段だと思っています。

そして、今回ASNOVAさんとお話しする中で、もう一つ気づかされたことがありました。「モノを大切にするのは未来の世代のため」という考え方です。時間軸をさらに伸ばして自分たちのサービスを捉え直してみるべきだと思いました。

木村:今回の取り組みが、モノを大切に育む価値観を社会に広げていく小さな一歩になればと思っています。株主様が作り手の思いに触れることで、日々の暮らしの中で、モノを選ぶ時や使う時の意識が少しずつ変わっていくはずです。その変化が豊かさの循環となって、未来の世代にまで届いていってほしいと思います。

優待という形でのご縁ですが、それに限らず、お互いの強みと想いを磨き合いながら、一緒により良い社会をつくっていけるパートナーになれたらと思っています。

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