
シンガポールの仮設トイレレンタル会社「Qool社」をグループ化。ASNOVAグループ参画の背景と想い
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2025年4月、ASNOVAはシンガポールを拠点に仮設トイレレンタル事業を展開するQool社をM&Aによりグループ化しました。建設現場やイベントに対応した仮設トイレの提供をはじめ、清掃や廃棄物管理まで一貫して担うQool社は、現地において安定した顧客基盤と収益力を誇る企業です。
今回、創業者である Mr.Wymanと Ms.Cindyに、創業時の苦労や経営に対する想い、ASNOVAとの出会いと決断の背景、そしてこれから目指す未来について、お話を聞きました。
Text:光田 さやか
interviewer:阿南 元春
Photo:阿南 元春
PROIFILE
私たちのオペレーションの中心にあるのは、「人々への強いコミットメント」です。お客様と従業員、それぞれのニーズを理解し、応えることを大切にしており、「聞く・届ける・気遣う」をモットーに、人を中心とした組織づくりを行っています。
Ms.Cindyと私は、最初の仮設トイレ50台と車1台を購入するために、両親から資金を借りました。Ms.Cindyは営業、会計を担当し、私は創業当初からのメンバーである Mr.Kewとともに現場のオペレーションを担当。まさにゼロからのスタートでした。
私たちは、10年以上ともに働いてきた従業員をとても大切にしています。雇用主と従業員という関係より、家族や親しい友人のような関係性を築いてきました。そんな私たちの価値観を理解し、共感してくれる会社でなければ、託すことはできません。 ASNOVAの上田社長と初めて話したとき、従業員への向き合い方やレンタル・建設関連事業の経験値など、多くの点で共通点やシナジーを感じました。「ASNOVAなら託すことができる」と直感し、ASNOVAグループに加わることを決意しました。
Wyman:また、設立から19年が経ち、事業自体は安定しているものの、企業規模としては決して大きくありません。そんなQool EnviroがASNOVAグループに入ることで、事業の拡大や新しい市場への進出が実現できると考えました。特に、従業員に成長の機会を与えたいと強く思っています。
いま私たちの会社には若い社員が多くいます。彼らにとって、成長する機会を与えることが必要だと考えています。もし、このまま私たちが小規模企業のままで留まってしまうと彼らの未来がありません。社員たちに「ASNOVAグループになることで、SMC(中小企業)からMNC(多国籍企業)になることができ、いろいろな機会にも恵まれるはずだ」というメッセージを伝えたところ、とても前向きな姿勢を見せてくれました。
Cindy:日本の上場企業であるASNOVAという大きなプラットフォームの仲間になることで、従業員はより多くを学び、成長できると感じています。
Wyman:社内の1on1インタビューでも、「日本に行ってみたい」という声が多く聞かれました。また、働く環境に関しても、ASNOVAと私たちはとても似ていると感じています。特に、従業員へのケアにおいては、ASNOVAの方が私たち以上に気を配っている印象があり、それは従業員にとっても喜ばしいことだと思っています。
Cindy:例えば、 Ms.Shermaine や Ms.Lynn のように、入社当初は運営アシスタントやテレマーケターだったスタッフが、営業マネージャーへと成長しています。そして、将来的にはリーダーとして活躍してくれることを期待しています。
Wyman:私もMs.Cindyと同じです。仕事でもプライベートでも、24時間一緒にいます。実は私は静かな時間も好きで、一人でハイキングや森を散歩するのが好きです。自然の中で平和と静けさを感じる時間を大切にしています。コロナ禍の前は、毎週水曜日に早めに業務を終えて、社員みんなでボウリングに行くこともありました。それがチームの絆を深めるいい時間になっていました。
Cindy:私も、Mr.Wymanと同じ考えです。トイレレンタルだけでなく、新しい事業、そしてシンガポール以外の国にも広げていきたいと思っています。
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