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Text:加藤 慎吾
Photo:小椋 雄太

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口田 悠貴
総務人事部。2021年、ASNOVA入社。機材センターや本社のインターネット関連を中心に業務を行う。
笠川 真代
事業企画室。2021年、ASNOVA入社。新規事業やマーケティング戦略などを中心に業務を行う。
福澤 拓馬
営業部 名古屋営業所。2018年、ASNOVA入社。中部地区の足場施工業者を中心にクサビ式足場のレンタル・販売業務を行う。
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僕らのカセツはここから始まる。ASNOVAのパーパス(前編)

2022年2月。ASNOVAはパーパス《「カセツ」の力で、社会に明日の場を創りだす。》を策定しました。パーパスとは社会における企業の存在意義を言語化したもの。つまり、今回を機にASNOVAは自分達の価値や役割を再定義したということでもあります。2013年の設立から9年目。ASNOVAは今、どのような局面にあって、どこに向かおうとしているのか。そしてどのような思いをパーパスに込めたのか。前後編に分けてその裏側を探ります。 前半は策定プロジェクトに参加した3人に話を聞きました。現場で働く社員は、どうパーパス策定に取り組み、どう受け止めたのでしょうか。

Text:加藤 慎吾
Photo:小椋 雄太

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口田 悠貴
総務人事部。2021年、ASNOVA入社。機材センターや本社のインターネット関連を中心に業務を行う。
笠川 真代
事業企画室。2021年、ASNOVA入社。新規事業やマーケティング戦略などを中心に業務を行う。
福澤 拓馬
営業部 名古屋営業所。2018年、ASNOVA入社。中部地区の足場施工業者を中心にクサビ式足場のレンタル・販売業務を行う。
左から、口田 悠貴さん(総務人事部)、笠川 真代さん(事業企画室)、福澤 拓馬さん(営業部)

社歴も経歴も異なるメンバー

みなさまの社歴と仕事内容を教えてください

口田:総務人事部でシステム周りを担当しています。現場の方がレンタルの受付に使用しているシステムのメンテナンスから、僕らが日々使うPCやパスワード管理などを担当しています。入社してちょうど半年くらいです。
 
笠川:私は事業企画室の所属です。主な仕事は新規事業の企画・開発です。去年の9月に入社しました。前職は通販系の会社で商品開発を担当していました。
 
福澤:入社以来、クサビ式足場のレンタル事業の営業をやっています。今年で5年目です。僕が所属している名古屋営業所の担当エリアは東海3県が中心で、そこの施工業者さまが営業先です。

口田さんと笠川さんは、入社したその年にパーパスの策定プロジェクトに参加されたのですね。どのような心境だったのでしょうか?

笠川:私、前職はまったく違う業界で、足場のレンタル業って未知の世界だったんです。入社して日も浅いし、現場のことも分からない。だから、プロジェクトで違う部署の方と話すことで、もっとASNOVAのことを知れたらいいなと思いました。それに、足場に馴染みのない一般ユーザーの方と同じ目線なので、その視点から取り組もうと。
口田:僕も同じですね。入って間もない人にしか見えないものもあると思うんで、そういう視点から意見を出せたらいいなと思っていました。

(社歴のある)福澤さんはどうですか?

福澤:少し話は逸れるんですが、2年か3年ぐらい前に経営理念ができたんですよ。社員旅行の場で、社長が全員に説明してくださった。文言だけじゃなく、背景だったりどういう思いが込められているかっていうのが伝わってきて、僕ら営業や機材センターの中でも「なるほど、じゃあそういう思いで仕事をしていこう!」って目線が揃ったタイミングがあったんです。
 
でも、会社が変化していくうちに徐々におざなりになってきて……。しかもその間に事業企画室が発足されるなど、新しい人が本社にどんどん入ってきて、現場との距離がうまれました。現場や地方拠点の社員からすると「本社は何を考えてるんだ?」って空気は感じてたんです。
 
だから、今回パーパスを作るって動きはすごく嬉しかったですね。経営理念が生まれたときみたいに、また社員が一丸となれるかもしれないと思って。なので僕はかなり前向きな気持ちでプロジェクトに参加しました。

異なる意見、新たな視点

プロジェクトでは複数回のワークショップを通して議論を深めました。みなさんにとってはどのような場になったのでしょうか?

笠川:これまで現場の方と話をする機会がほとんどなかったので、プロジェクトでお会いしたのは初めての方ばかり。緊張もありましたが、新しい発見があったり、自分に不足している部分に気づけたり、認識の違いも含めてASNOVAへの理解が深まったと思います。
 
特に、社長の考えを直接聞けてよかったですね。世界を目指す!とか、社長の口から聞くと「やっぱり本気なんだ」って感じれたし、そういうことも含めて新鮮な時間でした。
口田:僕もプロジェクトで初めて顔を合わせた方が多く、自分の知識不足を痛感することが多かったです。ただ、議論の中では、やはり立場によって向いている先が違うなって感じるところはありましたね。営業の方は地に足が着いているというか、現実の世界で考えているし。僕とかはあまり知らない分、理想を追いたくなっちゃう。 

特に違うと感じたのはどういう議論でしたか?

口田:誰に向かっていくパーパスにするのか、ですね。僕はどうしても現場で直接やり取りすることが少ないので、既存のお客さまというより、まったく新しい方をターゲットとして考えちゃう。でも営業の方は、今のお客さんの顔が思い浮かぶじゃないですか。既存のお客さんを起点に広げていくのがいいという話になる。どっちが正しいとかじゃないんですが、その違いは感じました。
福澤:口田さんがお話しされた通り、実際に見てる景色が違うのでそういうの(違和感)は出てしかるべきだなとは思いました。ちょうどお二人もそうですけれど、うちの会社がもっと成長するぞって色んなところで人が増えたタイミングと、コロナのタイミングが思い切り噛み合っちゃって、部署同士の関わりがここ数年すごい薄かったんですよ。
 
だからやっぱりそういうギャップがあって当然だと思うんです。でも、あるってことすらも認知できないまましばらく時間が経ってた。内容うんぬんよりも、今回のワークショップで色んな部署の人と議論できる機会があっただけでもすごくいいことだったなと感じました。

ちなみに議論で対立が起きたとき、みなさんはどのように進行されたのですか?

福澤:……私は黙りますね(笑)。
 
口田:僕はやんわり「これはないでしょう〜」と。まだ半年しかいないので力関係とか知らないし、いいややっちゃえ〜みたいな(笑)。
 
笠川:場に合わせることが多かったかもしれません。あと、意見が対立して議論するようなこともほとんどなかったですよね?
 
口田:今回のワークショップって、いろんな部署の人がいろんな意見を言うじゃないですか。発言自体はすごい簡単なんですけど、それをまとめるってなると難しいなぁと。まとめることで、それぞれのいいところをそぎ落とす気もするし。互いが丸く収まればいいのか?とも違う気がするし。
ワークショップ中の資料。各社員が様々な意見を貼り付けて議論した

私にとってカセツとは

最終的に、パーパスは《「カセツ」の力で、社会に明日の場を創りだす。》に決まりました。参加者として、このパーパスをどのように受け止めているのでしょう

福澤:私は結果を素直に受け止めるタイプなので。できたものに対しての納得感は十分持ってます。
 
笠川:私も違和感なく受け入れています。カセツって片仮名で表現してるんですけど、解釈の余地というか、いろんな広がりがあって。そこにASNOVAらしさがあると前から感じてたので、その案に決まったのは嬉しかったですね。
口田:僕はカセツを入れない案を選びました。出た結果に不満はなくて、あとは自分がどう合わせていくかなので納得はしてます。でも、プロジェクト中、カセツはどうかなぁ……という思いはずっと抱いてましたね。

カセツ、という言葉自体に対する疑問があったのですね

口田:カセツをバンって打ち出したら、うちの会社は仮説止まりなんじゃないの?って思っちゃったんです。パーパスってもっと先の先を見据えるもんじゃないかって。仮説を超えるようなものがいいだろうと、僕はカセツがないものを一番に推しました。
福澤:視点を変えると、カセツって都合のいい言葉ですよね。敢えて片仮名にすることで「仮説」と「仮設」のダブルミーニングにしていることもあって、言葉遊びっぽく受け止められる面もあるし。最初に聞いたときは僕もあんまり刺さらなかったです。
 
ただ、ワークショップの中で「どんどんカセツを使っていこうぜ」みたいな意見が出た時、カセツって言葉が持つ可能性はどこまでも大きくなるかもと感じたことがあって。口田さんとは逆の意見になっちゃうんですけれども、カセツっていう言葉を入れたことによって、むしろ制限がなくなるような気もするんです。
 
たとえば笠川さんのいる事業企画室の業務とか、ASNOVAの新しいイメージをどんどん作る事業が出てくるじゃないですか。でも、既存の事業も変わらず大事で。その両方を表現できるカセツってすごく使い勝手がいいし、今後も色々と昇華させれるワードだとも感じます。
笠川:私もそう思います。これからASNOVAを日本だけじゃなく、社長の目指すアジアにも広げたいという思いをこの言葉が後押ししてくれそうです。

最後に、プロジェクトを体験してのご自身の変化や、今後やってみたいことなどがあれば教えてください。

口田:僕の仕事は完全に裏方で、みんながシステムを円滑に使えるようにするのが仕事です。なので、その先のことはもう皆さん頑張ってください!……という感じだったんですけど、プロジェクトで他部署の方とお話する機会があって、自分のシステムが最終的にこういう人たちが使うんだと実感できたし、視野が広がった気がします。
 
今後は、もっとITの領域を大きくさせていきたいですね。総務人事部のいち領域ではなく、部署として立ち上げていけたらと。
福澤:どんどん大きくしてほしいですね。私が所属している仮設事業本部は、現在の売上の核ではあるんですけれど、今後ASNOVAが大きく成長するためには口田さんや笠川さんたちが核になっていかなきゃいけないと思うんです。人数も僕らよりも多くないといけないぐらいに。
 
そういう会社の移行期の中で、僕らは現場でアレルギー反応が起こらないように、本部との架け橋になっていくべきなんだろうなと感じます。

個人的にどうしたいとかはありますか?

福澤:大きい会社にして給料いっぱいもらいたいです(笑)。
 
笠川:私は、やっぱり新しいサービスをつくりたいですね。これまで様々な取り組みを経て足場レンタル事業が大きくなってきていると思うんですが、それだけの会社じゃないと思われたい。「カセツ」の可能性を体現する、そんな事業を立ち上げられたら。今はまだまだ修行中なので、これからの自分に期待しています。

後編では、ASNOVA代表取締役社長の上田社長にインタビュー。ASNOVAのこれまでと、パーパスが誕生してからの、これから。ぜひお楽しみに。

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