BUSINESS

Text・Photo : 尾形 芽依

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PROIFILE

Tran Thi My Hanh
2021年7月入社。
Tran Thi Quynh Trang
2021年8月入社。
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ベトナム現地法人設立準備、真っ最中!現地メンバーの2人を紹介。

2017年から市場調査を重ね、温めてきたベトナム進出。年内には、ASNOVAの現地法人(以後、現法)が設立される予定で準備が着々と進んでいる。アジアの新興国の中でも急速な経済成長を続けるベトナムでは、高い足場レンタル需要を見込んでいるが、このビジネスを成功させるには需要やサービスはもちろんのこと、「ASNOVAの看板を背負うメンバー」がいてこそ成立するといっても過言ではない。 約1年前から、ベトナムホーチミンでは日本人駐在員1名と、現地メンバー2名の計3名体制で活動をしている。今回は、現地メンバーである営業マネージャーのミイハンさんと管理マネージャーのチャンさんに、入社のきっかけや役割、6月に出展したベトナム最大級の国際建築見本市VIETEBUILD 2022について伺いました。

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Tran Thi My Hanh
2021年7月入社。
Tran Thi Quynh Trang
2021年8月入社。

ASNOVA Global Expansion

ベトナムの現地法人設立まで

2017年: テストマーケティング開始
2021年7‐8月: 現地社員2名入社
2021年11月: 日本人社員駐在開始
2022年6月: 建築系大型展示会VIETBUILD 2022初出展
2022年10月: 現地法人設立予定

Why ASNOVA?

新オフィス引っ越し前の仮オフィスで働くミイハンさん(左)とチャンさん(右)

びっくりするほど日本語がお上手です。いつ日本語を勉強されたのですか?

ミイハンさん:私は、今ベトナム語より日本語の方が上手いかもしれません(笑)。 高校卒業後、国際的な環境で仕事しながら勉強ができる日本の大学進学を決めました。留学前に、ベトナムで9か月間日本語を勉強して、日本では語学学校に1年半通いました。そして、日本の大学に入学して就職したので10年間日本に住んでいました。
 
チャンさん:初めて日本語に出会ったきっかけはアニメで、特に好きだったのは、ドラえもんです。ベトナムで大学在学中に、日系の旅行会社でアルバイトをしていた際に、接客をしながら日本語を習得しました。

学生の頃から日本に所縁があったんですね。では、ASNOVAに入社したきっかけは何ですか?

ミィハンさん: ASNOVAがテストマーケティングを始めたころから、上田社長やそのチームの方とご縁がありました。仕事で接していて、この方々の人柄がいいと思いました。職場を選ぶ時は、仕事の内容を問わずに、自分に合う環境か、気楽に仕事ができる人と一緒に働けるか、ということを考えます。これが一つの理由です。

もう一つの理由は、ASNOVAが市場調査をしている中での変化です。一時期、私はASNOVAとベトナムの現地レンタル会社を繋ぐ役割のコンサルの立場におりました。プロジェクトが進んでいく中で、このまま中立の立場でいることは簡単なことではなく、決断をしないといけないと感じ始めました。最終的に、ASNOVAのこの一大プロジェクトを手伝いたいと思い始めた頃に、ASNOVAベトナムの求人があったので、思い切って応募しようと思いました。
 
チャンさん: 理由はですね、2つあります。その当時、新しい仕事を探していました。2つ目は、ASNOVAがこれから現法設立するということです。私自身は、現法設立に関わる仕事をした経験はありません。ですので、ASNOVAで務めることで、色々な新しいチャレンジをして、新しい知識を身に着けることができるだろうと期待できたのでASNOVAに入社しました。

あと、これまでに様々なプロジェクトチームリーダを担当してきたのですが、新しい案件のプロジェクトに携わることは、とても面白いと思います。具体的に、面白いと思う理由は、自分で色々なことを調査したり、色々な人を説得したり、これまで分からないことを勉強することが自分の知識となることです。知らないことは多くありますので、知らないことを分かったときは嬉しいです。
 
最初は、分からないので調べていても、「これが正しいのか?あれが正しいのか?この人に聞けばいいのか?」たくさん迷いました。でも、色んな情報を集めた上で、一番正しいことは何か、自分の中で分析するとわかってきます。やはり、自分だけでは出来ないので、周りの人に聞いてアドバイスや手伝いを貰うと、やっと困っていることが解決できるようになりました。
「新しいことに挑戦したら自分も成長するはずです。」と語ってくれたチャンさん

Responsibility

どのような業務を担当していますか?

ミイハンさん:私は、営業マネージャーです。これまでの経験を活かして、営業としてお客さんとつながる役割がメインです。この1年は、ネットワークを広げる活動と、市場調査を担当していました。入社してからの3か月は、ロックダウン期間だったので、出来ることが限られていました。ベトナムで、この業界では、対面でやり取りするのが一般的な常識で、オンラインで会うというのは慣れていないので苦労しました。あまり身動きが取れなかったときは、仕事の役割を果たせているか、自分の力をどう活かせるかを悩みました。
 
チャンさん:私は、人事・総務・経理に関する管理業務のマネージャーです。パートナー企業のサポートを受けながら、日々の業務を行っています。例えば、採用については、ベトナムはHR コンサルティングはあまり使わないので、ASNOVAのポジションの内容を求人サイトに投稿して、面接のアレンジなどを担当しました。
ベトナム出店の1号店となる機材センターの準備もして、センター長の募集には、100件以上の応募がありました。
 
ベトナムでは、新しい会社は、人気の就職先です。なぜかというと、既にあるベトナムの会社では、新しく入っても管理職になるチャンスが少ないので、キャリアアップに意欲的な人は、初期メンバーであればあるほど、チャンスがあると考えます。他には、総務関連の仕事、新しい事務所の準備、駐輪場、インターネット等会社運営の全てを整えているので、務めているみなさんにサービスを提供する感じですね!
 
ミイハンさん:通常業務以外では、VIETBUILD(ベトビルド)と呼ばれる建築系大型展示会への出展準備がありました。現法設立前ではありますが、認知向上とネットワークを広げる為に初出展をしました。展示会申し込みからブース設営の準備等をチャンさんと行いました。
 
チャンさん:日本語とベトナム語の通訳さんの手配、パンフレットやノベルティグッツを作成しました。
 
VIETBUILD 2022とはどんな展示会? ベトナム、ホーチミン市にて、6月24日から28日の4日間にわたり開催。 地場企業をはじめ、アジア諸国や欧米からも多数参加し、建築・建設資材・不動産・内外装などに関する最新の製品やサービスが2000ブースで展開された。 ※展示会の様子は後日、カケルバにて配信を予定。
オープニングセレモニーと当社のブースの様子

Exhibition in Vietnam

今回の展示会は、ベトナムで初めてASNOVAを知ってもらう機会でした。 どの様な気持ちで望まれましたか?

ミィハンさん: 開始前は、どうなるかなぁと、言う感じでした。他に出展している他社のブースは、豪華なところもあるのが分かっていたので、私たちは質素かなとか、注目されるかの心配はありました。
 
展示会で会社説明を担当した人がチャンを含めて4名いましたが、フィードバック聞くと、「予想よりも、多くの人が商品に関心があったのが驚いた」と言っていました。私も同じように感じました。
 
日本製に対する反応は予想通り、良かったので、品質がみんな良いと理解してくれていると確信できました。ただ、『日本製=高いよね』とイメージがあるので、価格設定等、これが課題だと思っています。
 
チャンさん:展示会で私たちのブランドマークを広めることをすごく期待していました。新しい会社なので、ベトナムでいい印象を与えないと、拡大は難しいと思うので、良さをこの展示会で伝わることを願っていました。
 
それから、日本語を話せる通訳者さん2名が派遣として参加してくれましたが、そういう短期間で務めてくれた方には、これから先、ASNOVAで務めてみたいと思ってほしいと考えていました。彼女たちには、会社とサービスについてよく理解して、頑張って説明してもらう為に準備をしました。結果としては、良い評価を貰えたので良かったです。

実際に、手ごたえや来場者の反応はどうでしたか?

ミイハンさん:既に、Zalo(ザロ)*と呼ばれるコミュニケーションツールで商談している方もいます。見積もりを送り、サービスについて詳しく説明しています。今すぐに、レンタルをしたいという方も数名いました。まだ現法が設立されていないので、現在はASNOVAの足場機材を提供していたパートナー会社を紹介するという方法をとっています。
 
*Zaloとは、ベトナム版LINEの位置づけのSNS。プライベートな利用だけでなく、ビジネスでも頻繁に使われる。
 
チャンさん: 思っていたよりも多くの方が足を止めて、私たちのサービスに興味を持ってくれました。その中で
どんな業種の人が足場レンタルに興味があるのか、どのような案件があるのか、現在使っている足場についての困りごとなども聞くことができました。良かったことは、狭い面積でも立派なブースができたことです。最初は、出展者の立つ位置を確保できるかなど、ブースの大きさを心配してしました。小さいけど、目立つところができて良かったです。
常に新しいチャンスを求め、向上心を忘れないミイハンさん

Company Culture and Values

日本とベトナムの会社の文化は、どんなところが違うと感じますか?

ミイハンさん: 私は、今まで務めた会社は日系のみですが、社員は100%ベトナム人だったので、そこから考えてお話します。大きくは、社員と社員の接し方が違うと感じます。日本の場合だと、仲が良くても一人一人のプライバシーがあって、でもベトナムの場合だと、仲のいい同僚というのは、家族のことをシェアすることが多いと思います。
 
例えば、私とチャンは、結構仲がいいので、お互いに家族の事情を話し合い、悩みを相談できます。これは、いいことだと思います。仕事以外の話ができ、ストレスの解消ができると、効果的に仕事ができます。その日の、チャンの顔見れば、「今日なんかあったよね」と、すぐに分かって、話を聞くと、ある程度は解消ができ、仕事がしやすくなります。こういう環境が会社で、出来るといいなと思います。
 
チャンさん: 私は、ベトナムの日系でしか働いたことがないので、その経験と周りから聞いた話で想定すると、日系企業の方がルールをしっかり守ると思います。どんな仕事でも手順書があり、それに沿っています。今、ベトナムは変わってきていますが、小さな会社はルールや仕事の分担ができていなことがあります。大きな会社はしっかりと規則ができているとは思います。
準備中のオフィス ー「カセツ」の力で、社会に明日の場を創りだす。その一歩がここから始まる。

最後に、今後の活動と意気込みを教えてください。

ミイハンさん:そうですね、一緒に働く仲間に良い環境を作ってあげたいです。楽しく一緒に仕事したいですし、自分と一緒に仕事をする人を幸せにしたいです。

日本に研修に行ったときに、上田社長が作り上げた環境にとても感銘しました。だから、この環境は是非、ベトナムでも同じように作り上げることを目指しています。
 
チャンさん:現法設立、新しい事務所の内装工事、事務所引っ越し、スタッフ採用、法務、看板の準備、機材センター立ち上げ等、仕事のリストがいっぱいですが、忙しいのが好きだから、困っていません。その中で、大切にしたいことは2つあります。1つは、現法設立をスムーズに行うこと。2つ目は、入社したスタッフの人に、やる気を維持して働いていただくことです。いくら会社ができてもやる気がない、となっては困ってしまうので、しっかりサポートします。条件面が良い会社だけが選ばれるのではなく、雰囲気が良くて働きやすい環境で選ぶ人も多いので、後者を実現していきたいです。 

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